何十年もまえから、そして今も三色パンはわたしの大好きな菓子パンの一つです




中に入れる具と型の準備
●何十年もまえから、そして今も三色パンはわたしの大好きな菓子パンの一つです。華やかなデニッシュに押されつつもパン好きの方ならこのポコっと三つのお山が可愛らしい三色パン、ちょっと甘めのパン生地に今日の具は何を選びますか?水の代わりに牛乳を練りこんだミルクのパン生地で優しい香りの三色パンに仕上げてみました。

材料(三色パン型を10個分)
カメリア        400グラム    
ドライイースト     小2と3分の2    
塩           小1強        
砂糖           40グラム     
バター          40グラム     
卵            40グラム     
牛乳200グラム+水    270~310グラム 
卵(塗る用)      適量 

※ 牛乳の水分量は100グラム中87.4パーセントですから、もし牛乳をすべて水に置き換える場合は水分量は240~280グラムにします。

◇具として◇
ピーナツバター・イチゴジャム・板チョコ・あんこ・フジッコ煮のうずら豆・チーズ・ウインナー・サツマイモの甘露煮・シーチキンとコーンのマヨネーズ・マッシュポテト&ベーコン・クリームチーズ・アーモンドクリーム・カスタードクリームなどお好みの具をあれこれ用意しましょう。トッピングにはケシの実・アーモンドスライス・スライスココナッツ・パルメザンチーズ・アーモンドダイスなどご用意できるものを準備します。
  • 3色パンに入れる具材
  • 3色パンに入れる具材
パン生地作り
手順
※ 型の内側にショートニングを塗り、オーブンペーパーを敷いた天板に並べておきます。
1.今回のマシーンはデロンギの「パティシエ」です。パン用のフックの羽で捏ねていきます。ボウルにカメリア・ドライイースト・塩・砂糖・柔らかくしたバターを入れます。電子レンジで温めたのち人肌程度に冷ました牛乳200グラムと水で合計260~300グラムの水分と卵を加えながら捏ねていきます。水分量は季節や温度により異なりますので常にパン生地の硬さをみながら調整しましょう。
2.スピードは終始一番低速です。水分がすべて入ったらそこから7~7分30秒捏ねます。水分量の調整は早い段階で行うのが良いですから、捏ね始めて生地が硬いようでしたら水を少量加えます。また途中でマシーンを止め側面に飛び散った材料をきれいに落とし材料に馴染ませます。
3.7~7分30秒間捏ねたら生地を触って捏ね上がりのチェックをします。指で生地を少しずつゆっくり伸ばし薄くしていきます。きれいに薄く伸びたら捏ねはOKです。もし途中でプチっと切れてしまうようでしたらもう少し捏ねましょう。あと1分30秒~2分ほど捏ねます。このときもスピードは一番低速です。けっしてスピードを上げないでください。
4.捏ねが完了したら生地の表面をきれいに丸め直しボウルに戻して第一醗酵に入ります。乾燥させないようラップをし、28度で45~55分の第一醗酵です。このとき捏ね上げた温度により醗酵時間が異なります。理想的には28度に捏ね上げれば45~55分間で第一醗酵は終了します。ですが生地の捏ね上げ温度が低かった場合は1時間以上かかることもしばしばあります。このように捏ね上げた生地が冷たい場合は第一醗酵に時間を要します。ですがこのことは悪いことではありません。かえって高い温度(30~35度)で捏ね上げたパン生地の方が第一醗酵は短時間で終了しますが、パン生地にとってはあまり良い状態ではありません。生地がだれてしまっているからです。できれば27~28度くらいの捏ね上げができると良いですね。そのためには初めに加える水分の温度が重要です。その内容に関しては他のページで解説していますのでそちらをどうぞご覧ください。
5.第一醗酵をしている間に具の準備をします。ウインナーやチーズは小さめのコロコロサイズが良いです。またシーチキンはオイルをしっかりときっておきましょう。mariobataliのスクレッパー
6.さて第一醗酵が終了した生地を打ち粉をした台の上に取り出しスクレッパーで分割します。25グラムずつ30個に分割です。一つずつきれいに丸め直しキャンバス生地の上に並べ上にもキャンバス生地をかぶせます。さらに硬く絞った布巾を広げてかぶせておくと良いですね。10分のベンチタイムをとります。一度に30個の丸めをしますから初めと終わりの生地では当然時間差ができます。成型をするときの順番は一番はじめに丸めた生地から行います。
成形 第2発酵
7.ベンチタイムが終了した生地を台に取り出し、小さめの麺棒で餃子の皮くらいの大きさまで伸ばしましょう。麺棒は一度で生地全体にかけるのではなく、麺棒の端を生地の中央に置き、手前右側を伸ばします。生地を数回に分けながらぐるりと一周させることで生地全体に麺棒をあてることになります。生地の中央部分が端部分よりやや厚みがあるような状態が理想的です。つまり真横から見ると同じ厚さではないということです。アンパンなどもそうですが、具を詰めるパンの場合は端を薄く、真ん中が厚くなるように麺棒をかけます。でも初心者の方はあまりそのへんのことにはこだわらず、餃子の皮くらいの大きさに伸ばすことを一番に考えましょう。

8.それでは具を詰めていきます。ちょうど良い大きさに伸ばした生地をひっくり返して手のひらにのせ、真ん中に具を置きます。周囲の生地を「上・下」「右・左」斜め方向にも向かい合った生地をくっ付ける感じでつまみ、指先でピチっと閉じます。とじ目を下にして型の中に置いていきます。具を包むときに気をつけたいことは具を生地の周囲に付けないことです。特に油分のある具を包む場合は周囲にその油分を付けないことです。油分が付いた生地は生地同士くっ付くことはないからです。3個で一つの三色パンが仕上ることになります。乾燥を防ぐために霧を吹き次の成型へと進みましょう。

焼き上げ
9.成型が終了したら霧を吹き35度のところで約30分の第二醗酵です。乾燥を防ぐための方法として型を並べた天板ごとすっぽり入るビニール袋に入れて第二醗酵させるというのもなかなかのアイデアです。パン生地はとにかく乾燥させないことがポイントです!
10.第二醗酵の終了のめやすは型の高さより一番ふくらんだ部分がちょこっと飛び出したくらいです。溶き卵を塗り180度のオーブンで12分ほど焼きます。こんがりきつね色に焼きあがったらOKです。型からはずし網の上であら熱をとりましょう。

MEMO 市販で見かける三色パンよりやや小さめのとても可愛らしい三色パンに焼き上がりました。大きすぎないサイズがホームメイドにピッタリだと思います。一般的にあんぱんを作る場合の生地量は1個35~40グラムに分割します。この三色パンの一つ分は25グラムですからいろいろな味を楽しむにはちょうど良いサイズですね。

◇今回はあれこれ具を用意しすぎてどこに何を入れたのか、分からなくなってしまいました。そういうときに限って苦手な具が入っている三色パンを選んでしまうものです。自由が丘WINGでもシーチキンのダメなスタッフとアンコの苦手なスタッフがおりまして、みな手を出したいけど決めかねてしまうというまるで「ロシアンルーレット」のようでした。
◇成型にやや時間を要しますので、具と型の準備だけはあらかじめなさっておくことをお忘れなく!
半分の量で作る場合
半分の量で作る場合は次のとおりです
材料(三色パン型を5個分)
カメリア        200グラム    
ドライイースト     小1と3分の2強     
塩           小3分の2      
砂糖           20グラム     
バター          20グラム     
卵            20グラム     
牛乳100グラム+水    135~155グラム
卵(塗る用)      適量      

※ 牛乳の水分量は100グラム中87.4パーセントですから、もし牛乳をすべて水に置き換える場合は水分量は120~140グラムにします。